映画「この世界の片隅に」

片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」、シネコンで鑑賞

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映画「この世界の片隅に」は、
2016年10月28日、第29回東京国際映画祭で、
特別招待作品としてワールド・プレミアで上映。

そして2016年11月12日より劇場公開。

キネマ旬報・2016年日本映画ベスト・テンで、見事第1位を獲得し、
非常に高い評価を受けた作品である。

戦前(昭和8年)~戦中~戦後にかけての広島県広島市、
そして呉市を舞台にしたアニメーション映画で、
柔らかでとても美しい絵が非常に印象的な作品である。

当時の呉市街や広島市街を忠実に再現した街並みの絵も素晴らしい。
「相生橋」と「広島県産業奨励館(現・原爆ドーム)」、「広島城」、
「中島本町(現・平和記念公園)」と「大正屋呉服店(現・レストハウス)」・・・。

また、昭和19年4月17日、
戦艦大和が呉港に入港した日の天候なども調べ上げられ、
その日が映画の中で再現され描かれている。

昭和8年から始まる呉市、広島市を舞台にした作品であるため、
歴史を知っている我々観客は、物語が進むにつれ、
登場人物達に起こるであろう悲劇を想像しながら観ることになるが、
柔らかい絵、主人公「すず」ののんびりした性格と話し方、
そして「戦争」そのものよりも日常生活を前面に出した演出とで、
主人公「すず」をはじめとする登場人物達の生き様に心を奪われる。

つまり、舞台は戦争前後の呉市と広島市ではあるが、戦争映画ではない。

音楽も素晴らしい作品。
特にオープニングテーマ「悲しくてやりきれない」は、
鑑賞後もいつまでも耳に残る。

映画「この世界の片隅に」・・・

 監督: 片渕須直
 脚本: 片渕須直
 原作: こうの史代
 音楽: コトリンゴ
 キャスト: のん(北條すず)、細谷佳正(北條周作)、稲葉菜月(黒村晴美)、
      尾身美詞(黒村径子)、小野大輔(水原哲)、潘めぐみ(浦野すみ)、
      岩井七世(白木リン)他
 製作国: 日本
 製作年: 2016年
 上映時間: 126分

 ストーリー・・・
  戦前の広島市江波にある海苔梳きの家で生まれ育った少女すず。
  恐い兄と美人の妹・すみに挟まれたすずは、
  優しくてのんびりした性格で、絵がとても上手な少女だった。
  
  昭和19年2月、18歳になったすずは、突然の縁談の話により、
  軍港の街・呉市の青年、北條周作の元に嫁ぐ。
  
  寡黙だが優しい周作、実家に出入りする厳しい義姉・径子、
  すずになつく径子の娘・晴美、優しい周作の両親・・・。
  
  食料の配給が減って行く中、
  なんとか一家の食事を工夫していくすず。
  
  昭和20年3月、米軍の呉市への空襲は激しさを増すようになっていた。
  そして、6月22日の空襲では・・・。
  
  更に、8月6日、すずの故郷、広島市に新型爆弾が投下される・・・。

何から何まで非常に素晴らしく、何度でも繰り返し観たくなる作品。

2015年に訪れた広島市と呉市。
この作品を観て、また訪れたくなった・・・そんな作品である。

みっきぃパパ

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第29回東京国際映画祭、東京グランプリ受賞作品上映、ドイツ映画「ブルーム・オヴ・イエスタディ」

11月3日に閉幕した第29回東京国際映画祭。

見事、東京グランプリを受賞したのは、
ドイツ=オーストリア映画「ブルーム・オヴ・イエスタディ」。

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EXシアター六本木にて開催されたクロージングセレモニー終了後、
休憩をはさみ、16時20分より、
東京グランプリ受賞作品「ブルーム・オヴ・イエスタディ」の上映開始。

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ドイツ=オーストリア映画「ブルーム・オヴ・イエスタディ(The Bloom of Yesterday)」

 原題: Die Blumen von Gestern
 監督: クリス・クラウス
 プロデューサー: ダニ・クラウス、カトリン・レンメ
 撮影監督: ソニア・ロム
 編集: ブリギッタ・タウフナー
 音響 : アンドレ・ツァッハー
 音楽 : アネッテ・フォックス
 出演: ラース・アイディンガー、アデル・エネル、ヤン=ヨーゼフ・リーファース、
     ハンナ・ヘルツシュプルング他
 上映時間: 125分
 製作国: ドイツ、オーストリア
 製作年:2016年
 言語: ドイツ語
 
 ストーリー・・・
 
  ホロコーストの研究をしている血の気の多い男。
  この男の祖父はホロコーストに関わっていたこともあり、
  自分の家系、職業、家庭環境等々に劣等感を抱いている。
  ホロコーストに関するイベントを企画していたが、
  いろいろな問題により、担当を外されてしまう。
  
  そこに現れたまた変わったフランス人女性。
  彼女の祖母はホロコーストの被害者であった。
  
  男は彼女とともにイベントの準備を進めて行くが、
  その内に彼女との意外な接点に行きつく・・・。

ナチス・ドイツによるホロコーストという重いテーマに、
コミカルな演出やラブストーリーを重ねるという部分は興味深かったが、
そうする必要性については一度観ただけでは理解に至らず。

作品全般のイメージとしては、
挿入歌が美しく、心地良くて、印象深かった。

犬を走行中の車から投げ捨てるシーンあり。
かなりヒヤッとしたが、結局犬は無事で、
頭に血の滲んだ包帯を巻いて、笑いを誘う様な演出・・・
これはとても不快で、決して笑えない演出。

最後のエンドロールで、
「本作品では動物に危害を与える撮影はしていません」
の様なコメントが出てきたが、
ここで客席からまた笑いが起きたこと、それがまた不快。

この作品の本質を理解する為、
日本で劇場公開されたらもう一度観る手もあるが・・・

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みっきぃパパ

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第29回東京国際映画祭、クロージングセレモニー(2)

11月3日(木・祝)、第29回東京国際映画祭・クロージングセレモニー。

いよいよ東京国際映画祭のメインイベント、コンペティション部門・各賞の発表である。

16作品の中から各賞が決まる。

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<コンペティション部門>
観客賞: 「ダイ・ビューティフル」。

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既に午前中発表されていた「観客賞」。
再度このクロージングセレモニーの場で称える。

WOWOW賞: 「ブルーム・オヴ・イエスタデイ」。

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最優秀芸術貢献賞: 「ミスター・ノー・プロブレム」。

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最優秀男優賞: パオロ・バレステロス(「ダイ・ビューティフル」)。

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「ダイ・ビューティフル」は「観客賞」に続き2冠達成

パオロ・バレステロス氏は、サプライズの登壇ということで、
劇中の女装の衣装で、舞台の袖より登場。

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「観客賞」の授賞式の際には登壇しなかったので、ここで見られて良かった♪

ちなみに出品作品の俳優、監督、プロデューサなどは、客席の前の方で座っており、
受賞で名前が呼ばれると、客席から舞台に登壇する流れ。
登壇後は、客席に降り、着席。

作品を観ていない人は、パオロ・バレステロス氏が女装姿で登壇した状況を、
あの場ではよく解らなかったと思うが、
観た人にとっては、あの衣装での登場は嬉しかった
でも一方、素顔も見てみたかった感じもする。

最優秀女優賞: レーネ=セシリア・スパルロク(「サーミ・ブラッド」)。

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最優秀監督賞: ハナ・ユシッチ監督(「私に構わないで」)。

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審査員特別賞: 「サーミ・ブラッド」。

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東京グランプリ: 「ブルーム・オヴ・イエスタディ」。

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東京都知事・小池百合子氏が「東京グランプリ」のプレゼンターとして登壇。

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オシャレな装いで登場。年齢よりも非常に若く見えるキレイな方
トークもさすがに政治家。
2020年東京オリンピックにも触れながら、全く飽きさせない魅力的なトーク
映画祭の予算の話で、観客を笑わせるなど・・・。

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全ての賞の発表が終わった後は、受賞者全員によるフォトセッション

そして、休憩を挟んで東京グランプリ「ブルーム・オヴ・イエスタディ」の上映。

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つづく

みっきぃパパ

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第29回東京国際映画祭、クロージングセレモニー(1)

第29回東京国際映画祭。

最終日の11月3日(木・祝)、まずはTOHOシネマズ六本木ヒルズにて、
観客賞受賞作品・フィリピン映画「ダイ・ビューティフル」を鑑賞。


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その後、六本木通りに面した「EXシアター六本木」にて、
14時より「第29回東京国際映画祭・クロージングセレモニー」開催。

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総合司会は羽○慎一アナウンサー。

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まずは「“ARIGATO(ありがとう)”賞」の発表。
俳優の妻○木聡さん、高○充希さん、新海誠監督、そしてゴジラの登壇により、
会場も盛り上がる

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“ARIGATO(ありがとう)”賞: 新海誠監督、高○充希さん、妻○木聡さん、ゴジラ。

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<日本映画スプラッシュ部門>
作品賞: 「プールサイドマン」。

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<アジアの未来部門>
国際交流基金アジアセンター特別賞:
 「ブルカの中の口紅」(アランクリター・シュリーワースタウ監督)。

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作品賞: 「バードショット」。

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第3回“SAMURAI(サムライ)”賞: マーティン・スコセッシ監督、黒沢清監督。

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マーティン・スコセッシ監督は、ビデオメッセージによる登場。

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次はいよいよ、
東京国際映画祭のメインイベントであるコンペティション部門・各賞の発表である。

つづく

みっきぃパパ

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第29回東京国際映画祭、観客賞受賞作品上映、フィリピン映画「ダイ・ビューティフル」

8年連続で観に来ている東京国際映画祭。
今年で29回目。

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第29回東京国際映画祭最終日、11月3日(木・祝)10時20分より、
TOHOシネマズ六本木ヒルズ・Screen 2にて、
「観客賞受賞作品」の発表、舞台挨拶、そして上映と続く。

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「観客賞」は、コンペティション部門へ出品された16作品の中で、
実際に鑑賞した観客の投票により決定される賞。

「観客賞」を見事受賞したのは、
フィリピンから出品された作品「ダイ・ビューティフル」

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上映前にジュン・ロブレス・ラナ監督、ペルシ・インタラン・プロデューサが登壇。

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受賞の喜びを語る。

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ジュン・ロブレス・ラナ監督:
「東京国際映画祭のコンペティション部門に選出されたということを聞いて、
 びっくりしたと共に緊張もしました。というのは、
 そもそもこの映画がフィリピンの観客にどう受け入れられるか分からなかったもので、
 日本でもどう受け入れられるか分からなかったので、
 今回の受賞を光栄に思い、非常にびっくりしています。
 この受賞を受けてやはり映画というものの力をより一層信じるに至りました。
 映画は我々人種、言語、肌の色、関係なく、
 一つのものにする結束させるという力を持っているものだという確信を更に強いものにしてくれました。
 ここにはご来場いただけませんでしたが、
 主演のパオロ・バレステロスさんにもう一度感謝の念を申し上げたいと思います。
 そしてプロデューサー、製作に関わるスタッフの皆さんに厚く御礼申し上げたいと思います」

フィリピン映画「ダイ・ビューティフル(Die Beautiful)」

 監督: ジュン・ロブレス・ラナ
 脚本: ロディ・ベラ
 エグゼクティブ・プロデューサー: ペルシ・インタラン
 プロデューサー: フェルディナンド・ラプス
 ライン・プロデューサー: オマール・ソルティハス
 撮影監督: カルロ・メンドーサ
 編集: ベン・トレンティーノ
 作曲: リカルド・ゴンサレス
 出演: パオロ・バレステロス、クリスチャン・バブレス、グラディス・レイエス、
     ジョエル・トーレ他
 上映時間: 120分
 製作国: フィリピン
 製作年:2016年
 言語: フィリピン語
 
 ストーリー・・・
 
  舞台はフィリピン。
  家を出て、「トリシャ」と名を変え、
  美女コンテストの世界で生きることにしたトランスジェンダーの男性。
  美に徹底的にこだわり、ミスコンを職業とする。
  女の子と養子縁組をして、母としても生きる。
  しかし、コンテストで優勝した後、突然倒れ、若くしてこの世を去る。
  本人が仲間に残していた遺言は、
  「埋葬までの間、日替わりでセレブのメイク・衣装で送って欲しい」
  というものだった。
  その願いをかなえる為、仲間たちは・・・。

主人公トリシャの生涯を振り返りながら、
トリシャの生き様を美しく、繊細に且つ大胆に、
そしてシリアスに、時にコミカルに描いた秀作

主人公の常に前向きな姿勢に観客も勇気づけられる。

回想シーンとの往復も、非常に巧みな脚本、編集のおかげで、
素晴らしい完成度となっている。

映画全編に渡り、カラフルな視覚的な描写も素晴らしい。

トランスジェンダーの男性を見事演じ切った俳優パオロ・バレステロス氏
の演技力も卓越し、作品を盛り上げている。

実際、パオロ・バレステロス氏は見事、
第29回東京国際映画祭・最優秀男優賞を受賞

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今後日本でも劇場公開されることを期待したい。

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つづく

みっきぃパパ

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第29回東京国際映画祭

今年も六本木エリアを中心に東京国際映画祭が開催されました

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2009年の第22回東京国際映画祭から、今年で8年連続で鑑賞♪

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東京メトロ・六本木駅から六本木ヒルズへ続く地下通路には、
例年通り映画祭出品作品のポスターが並ぶ・・・。

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メイン会場の六本木ヒルズは映画祭ムード♪

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TOHOシネマズ六本木ヒルズも

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今年の東京国際映画祭で残念だったのは、
「Online Ticket システム障害」が発生したこと。

映画祭出品作のポスターで埋まるべき所にも「お詫び」のポスターが・・・

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このせいだと思われるが、「クロージングセレモニー」など、
チケット完売の筈の回でも多くの空席が目立ったということが・・・。

システム障害で、余計なチケットが取れてしまい、それがカードで課金され、
後で返金に応じるといったことがあり、結局それが空席の原因であろう。

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つづく

みっきぃパパ

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角川映画祭、澤井信一郎監督作品「早春物語」

角川シネマ新宿などで開催中の角川映画祭。

澤井信一郎監督の秀作「Wの悲劇」に続いて鑑賞したのは、
同じく澤井監督作品「早春物語」。

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最初の劇場公開は、1985年9月14日。

今改めて観ると、非常によくできた素晴らしい作品

1985年のキネマ旬報ベストテン・日本映画で、第9位に入るなど、
評論家からも高い評価を受けた作品である。

前年の1984年のキネマ旬報ベストテン・日本映画では、
「Wの悲劇」が第2位に入っている。

さりげなく印象的なカットは、歩道橋のカット。
「Wの悲劇」では、三田村邦彦さんが左に曲がりながら駆け下りてくる歩道橋。
「早春物語」では、ほぼ同じアングルのカットで、
原田知世さんが左に曲がりながら降りてくる。
やはり澤井監督作品だと思わせてくれる。

成田空港でのラストシーン。
原田知世さんが足早に歩くところを細切れの短いカットを繋ぎ合わせて編集しているシーン、
澤井監督のセンスを感じる。

「早春物語」の効果的な音楽も印象深い。
春先のまだ肌寒さを感じさせる湘南の青い海の空撮のカットと、
物悲しく感じるオープニングの音楽。
よくマッチしている。

「Wの悲劇」のオープニングの暗いホテル室内のカットと、
やはり物悲しく感じる音楽との効果的な演出にも通じる部分を感じる。

監督=澤井信一郎だけでなく、
撮影=仙元誠三、編集=西東清明、音楽=久石譲など、
スタッフが「早春物語」と「Wの悲劇」とでかぶっているということもあると思う。

両作品とも、オープニングから比較的一貫した流れと空気感があるが、
それでいて単調とは言えなく、個性的である。

主演の原田知世さんにとってはこれが4作目となるが、
1作目の「時をかける少女」と比べると、各段に女優としての成長を感じる。

映画「早春物語」・・・

 監督: 澤井信一郎
 脚本: 那須真知子
 原作: 赤川次郎
 製作: 角川春樹、市村一三
 撮影: 仙元誠三
 編集: 西東清明
 音楽: 久石譲、石川光
 主題歌: 原田知世「早春物語」
 出演: 原田知世(沖野瞳)、田中邦衛(沖野修三)、林隆三(梶川真二)、
     由紀さおり(大宅敬子)、仙道敦子(牧麻子)他
 製作国: 日本
 言語: 日本語
 製作年: 1985年
 上映時間: 96分

「早春物語」は、主人公は女子高校生ではあるが、大人が観るべき秀作である。

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みっきぃパパ

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角川映画祭、澤井信一郎監督作品「Wの悲劇」

現在、角川シネマ新宿などで開催中の「角川映画祭」。

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角川映画誕生から40周年の今年、数々の角川映画を一挙に公開する企画。
7月30日(土)から9月2日(金)までの5週間で、48作品が繰り返し上映されている。

8月13日(土)の大林宣彦監督作品「時をかける少女」に続き、
8月21日(日)は澤井信一郎監督の秀作「Wの悲劇」を鑑賞

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劇場公開は1984年12月15日。
公開当時は小学6年生だったが、劇場で鑑賞したことをよく覚えている。

その後何度もビデオ等で鑑賞しているが、
劇場で鑑賞するのは、今回で3度目。

映画「Wの悲劇」は1984年度キネマ旬報ベストテン・日本映画第2位に入るなど、
評論家からも非常に高い評価を受けた作品。

澤井監督の手腕は勿論、三田佳子さんの演技力は絶賛もの

これが第一回出演作だった高木美保さんの演技力も素晴らしい

脚本も素晴らしい出来で、引き込まれるストーリーも面白い

劇中劇という興味深い演出の作品だが、
舞台上での劇の進行と舞台裏での様子とを見事に描写。

映画「Wの悲劇」・・・

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 監督: 澤井信一郎
 脚本: 荒井晴彦、澤井信一郎
 原作: 夏樹静子
 製作: 角川春樹
 撮影: 仙元誠三
 編集: 西東清明
 音楽: 久石譲
 主題歌: 薬師丸ひろ子「Woman~Wの悲劇~より」
 出演: 薬師丸ひろ子(三田静香)、世良公則(森口昭夫)、三田佳子(羽鳥翔)、
     三田村邦彦(五代淳)、高木美保(菊地かおり)、蜷川幸雄(安部幸雄)他
 製作国: 日本
 言語: 日本語
 製作年: 1984年
 上映時間: 108分

映画上映後は、
遠藤茂行さん(現東映株式会社顧問/元角川映画宣伝担当)による40分間のトークショー。

印象深かったコメントは以下の通り。

「当時は新聞広告がメインでTVスポットは全く無かった。
 既存の映画会社にはTVスポットという発想は無かった。
 角川映画はメディアミックスで、主題歌と書籍と三位一体だった」

「今観ても作品のクオリティが高いのに、話題優先というイメージがあった。
 なかなかアカデミーでも本戦に出れなかった。
 そのイメージを覆したのが「Wの悲劇」。
 薬師丸ひろ子の評価をもっと受けても良いと思う。
 三田佳子が初めて助演にまわった作品。
 三田佳子があそこまでやったことで映画を盛り上げてくれた」

「原作では親の殺人を子供が引き受けるというリアリティの無さがあったが、
 劇中劇にすることで、『これならできる!』ということで、澤井監督が引き受けてくれた」

「ラストシーンはストップモーション。あのシーンは何度もリテイクした。
 泣き過ぎ、笑い過ぎ・・・を何度も繰り返した。
 一挙手一投足、丁寧に作られた作品」

「薬師丸ひろ子が何故角川を離れたかについて。
 学生だったので春休みと夏休みの撮影で、年2本のローテーションだった。
 学校は休まず撮るということ。
 卒業後はそういうことではなくなるという、本人考え」

「戦国自衛隊」の撮影は大変だった。当時自衛隊は戦車を貸してくれなかったので、
 戦車を発注した。
 馬の数も半端じゃなくて、ヘリが低空を飛ぶ・・・。
 今ならCGだが、当時はアナログで、ワンカットで撮った。
 あの戦車は宮沢りえの「ぼくらの七日間戦争」で使用された。今はどこかの遊園地に。
 元を取ったのでは?」

「Wの悲劇」での三田村邦彦と薬師丸ひろ子のホテルで演劇論を交わすシーン。
 その後薬師丸ひろ子と三田村邦彦が階段で会うシーンでは、薬師丸がタオルで腰を隠す。
 男の監督が女性の生理的な部分を描くなど、細かい部分が描かれている」

・・・・・

32年も前の作品だが、今も色褪せない素晴らしい完成度。

まだ観たことのない方は勿論、過去に鑑賞経験のある方にも、
もう一回、二回と繰り返し鑑賞することをお勧めしたい作品である。

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みっきぃパパ

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角川映画祭「時をかける少女」

現在、角川シネマ新宿などで開催中の「角川映画祭」。

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角川映画誕生から40周年の今年、数々の角川映画を一挙に公開する企画。
7月30日(土)から9月2日(金)までの5週間で、48作品が繰り返し上映されている。

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角川シネマ新宿のロビーは懐かしの角川映画のポスターやチラシでいっぱい。

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こんなのもいるらしい・・・。

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8月13日(土)、大林宣彦監督作品「時をかける少女」を鑑賞

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公開当時まだ小学生だったが、劇場のスクリーンで鑑賞するのは初めて。

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もっとビミョーな映画という印象があったが、
今になってしっかり観てみると、かなり良い感じ

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そもそもこの「時をかける少女」は、何度も映像化されている物語で、
割と最近まで関連作品が製作されていたりする。

大林宣彦監督の「時をかける少女」は、1983年の作品で、主演は原田知世さん。
本人が歌唱する同タイトルの主題歌も大ヒットしている。

映画「時をかける少女」・・・

 監督: 大林宣彦
 脚本: 剣持亘
 原作: 筒井康隆
 製作: 角川春樹
 撮影: 阪本善尚
 編集: 大林宣彦
 音楽: 松任谷正隆
 主題歌: 原田知世
 出演: 原田知世(芳山和子)、高柳良一(深町一夫)、尾美としのり(堀川吾朗)、
     岸部一徳(福島利男)、根岸季衣(立花尚子)、津田ゆかり(神谷真理子)他
 製作国: 日本
 言語: 日本語
 製作年: 1983年
 上映時間: 104分

当時まだ小学生で、細かい演出とかネライとか、
あまり理解できていなかった感じがする。
今観ると、色々な発見もあり、この作品を改めて高く評価できる

この作品より少し前に撮影された大林宣彦監督作品「ねらわれた学園」は、
完全なるアイドル映画で、残念な出来だが、
「時をかける少女」は全くそれとは違う。

この作品、モノクロからカラーへ、そしてカラーからモノクロへという映像美が印象的

また、ロケ地は広島県の尾道で、
この美しい街並みのカットを非常に効果的に映画に散りばめ、
この作品の映像美を増幅させている。

ストーリーも面白く、最後まで全く飽きない♪

脚本も良く出来ている。

原田知世さんの同級生役を演じている尾美としのりさん、
今でも多くの作品に出演しているベテラン俳優だが、
若くして素晴らしい演技力で、存在感を示している。

映画上映前、大林宣彦監督が登壇しての約40分間のトークショー。

大林監督の印象深いコメントは以下の通り。

「あの当時のマスコミは、『角川映画は映画にあらず』という評価だった」

「『薬師丸ひろ子をアイドルにしてくれ』と言われて「ねらわれた学園」を撮った。
 そしてアイドルになった。
 その後、才能ある後輩の相米監督が「セーラー服と機関銃」を撮って女優に戻した」

「原田知世は真田広之の映画のオーディションに来ていたが、渡辺典子が合格。
 その後原田知世はドラマには出ていたが人気が無かった。
 もう引退させようと、引退作として「時をかける少女」を撮影。
 『時をかける少女というタイトルで撮って下さい』、『尾道で撮って下さい』
 という2つのテーマで引退記念作を依頼された」

「完成した作品を観て、知世自身が『あんなんでいいんですか?』と言っていた。
 芝居をやっている感覚が無かった」

「探偵物語」と併映だったが、『ひろ子で呼んで、知世で帰す』と思っていたが、
 その通りになった」

「時をかける少女」は海外でも度々紹介されているが、
 海外では『小津の尾道』という印象。
 小津の尾道に色が付いて、そこで知世が飛びまわっているのが新鮮」

「引退映画ということで、中学の卒業から高校の入学までの春休みに、
 40日かかるところを28日間で撮った」

「葬式のシーンは、通りかかった本物の葬式の映像を使用した」

「プロデューサが映画を作る、監督が味付けする、俳優はどんな大スターでも道具」

「角川映画祭のポスターはてんでバラバラ。表現の自由と未来を信じる熱気がある」

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みっきぃパパ

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映画「ふきげんな過去」と上映後の初日舞台挨拶

6月25日(土)に公開となった映画「ふきげんな過去」、
テアトル新宿にて、公開初日の初回(10:00~)で鑑賞

一般的な家庭の日常を描いていそうで、
でも一般的な家庭にはあり得ない出来事がさらっと描かれていたり、
ミステリアスで不思議なキャラクター達と、不思議で非日常的な行動・・・。
日常と非日常とが絡み合う不思議なストーリー展開。

今や実力派女優の小泉今日子と、
めきめき成長し主演級の女優に成長した二階堂ふみの共演が新鮮。

二階堂ふみさんに関しては、舞台挨拶等で直接劇場で見るのは、
「ガマの油」「ヒミズ」「ほとりの朔子」に続きこれで4回目。

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2009年6月6日公開の「ガマの油」の時は映画初出演で、まだ14歳。
まだ演技もたどたどしい感じがあって、
初日舞台挨拶でのトークもかなりガチガチという感じ。
それが今や実力派女優。
本作「ふきげんな過去」での存在感、
ベテランの小泉今日子さんと比べても劣ることなし。
演技力もかなりのもの。

やはりこの映画の見所は、
小泉今日子さんと二階堂ふみさんの演技、そして巧みな脚本。

映画「ふきげんな過去」・・・

 監督: 前田司郎
 脚本: 前田司郎
 撮影: 佐々木靖之
 照明: 友田直孝
 録音: 吉田憲義
 美術: 安宅紀史、田中直純
 衣装: 渡部祥子
 ヘアメイク: 竹下フミ
 主題歌: 佐藤奈々子
 出演: 小泉今日子(未来子)、二階堂ふみ(果子)、高良健吾(康則)、
     山田望叶(カナ)、兵藤公美(サトエ)、梅沢昌代(サチ)、
     板尾創路(タイチ)他
 製作国: 日本
 製作年: 2016年
 上映時間: 120分

 ストーリー・・・
  いつも不機嫌な女子高生・果子(二階堂ふみ)。
  果子の祖母と両親は、東京・北品川でエジプト風豆料理店を経営している。

  ある日、一家の前に突然現れたのは、
  18年前に死んだはずの果子の伯母・未来子(小泉今日子)。

  爆弾作りの名人である未来子は、過去に爆破事件を起こしており、
  都合良く死んだことにして、海外を転々としていたのであった。

  未来子は果子の部屋に居候することになるが、果子にはそれが納得いかない。
  そして・・・。

・・・・・

上映後、12:05より初日舞台挨拶。
登壇者は左から、板尾創路、二階堂ふみ、小泉今日子、高良健吾、前田司郎監督。

印象に残っているコメントは以下の通り。

小泉今日子:
 「とても楽しく、不思議な映画が出来たと思う」

二階堂ふみ:
 「ひと夏の想い出をお届けすることができて、嬉しい」

高良健吾:
 「前田司郎組、楽しかった。自分がもらった役も不思議で面白かった」

小泉今日子:
 「家族の会話が具体的。独特のムード。前田監督らしい。やってて楽しかった」

前田監督:
 「引きで撮って、抜きで撮って、繰り返して撮った」

前田監督:
 「赤ちゃんは人形。死んでる人と生きてる人の境界線が曖昧であるという表現。
  そして嘘と本当の境界の曖昧さを表現。白い顔の人も」

司会:「小泉さんと二階堂さんの演技で、お互いに好きな所は?」

小泉今日子:
 「二階堂ふみさんの不機嫌な顔が、最後まで引っ張ってくれた」

二階堂ふみ:
 「山で穴を掘るシーンの2人の横顔が好きだった。
  ずっとこのままいたいと思った」

司会:「印象的なシーンは?」

高良健吾:
 「家族3人で島に渡るシーン。台本とイメージが違った。曖昧な所。
  あそこが好きなシーン」

板尾創路:
 「3人の爆弾のシーン。可愛らしかった。
  3人のシーンが距離感とか関係性とか判らないで、可愛らしかった」

前田監督:
 「普段テレビの中にいる人達が現実の商店街の生々しい世界にいたら・・・
  と思ったが、しっくりしていた。
  小泉今日子さんは普通の人間じゃないんじゃないかと思っていたが、
  一緒に仕事をしていたら、普通の人だった。やはりプロだと思った」

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