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第25回東京国際映画祭コンペティション、日本映画「黒い四角」

10月21日(日)、第25回東京国際映画祭2日目。
まずはコンペティション部門に出品の日本映画「黒い四角」を観賞。

tiff2012009.jpg

この上映がワールド・プレミアである。

この作品を観ようと思ったきっかけは、この不思議なタイトルに興味を持ったことだった。
ただ、どんな作品なのだろうかと・・・。

実際観てみると、前半のファンタジーと後半の切ないラブストーリーとが
絶妙なバランスで、作品全体の不思議なバランスが魅力的だった。
最後までストーリー展開に興味を引かれた。
2時間半近くの作品であったが、全くその長さを感じさせなかった。

北京郊外の市街地の風景も美しく印象的だった。

主演を務めた中泉英雄さんの演技も素晴らしい。

・・・・・

監督、脚本、編集:奥原浩志さん
プロデューサー:李鋭さん、奥原智子さん
出演:中泉英雄さん、丹紅さん、陳璽旭さん、鈴木美妃さん、王宏偉さん、狗子さん、張次禹さん他
上映時間:144分
製作年:2012年
製作国:日本
言語:北京語

・・・・・

TOHOシネマズ六本木ヒルズ・スクリーン7にて17時10分開演。

まずは上映前の舞台挨拶。

tiff2012010.jpg

登壇者は、左から奥原浩志監督、鈴木美妃さん、中泉英雄さんの3名。

監督:東京国際映画祭に参加するのは初めて。この作品の前までは日本で映画を撮っていたが、
   日本で撮っていると、どうしても外国のお客さんに観てもらいたくなって、
   外国に出品していたりした。
   今回は全て北京で撮ったが、
   外国で撮ると逆にどうしても日本のお客さんに観てもらいたいと強く思って、
   選んでもらって本当に嬉しく思う。

鈴木:中国に行って7年になる。
   こうやって日本で公の場に立つ機会を与えてくれて感謝したい。
   もしかしたら中国のお客さんもいるかもしれないが、楽しんでいってもらいたい。

中泉:以前、コンペではなかったが、東京国際映画祭に参加させてもらった。
   今回はコンペということで嬉しく思う。これだけの人に来てもらってありがたく思う。
   僕もまだ観ていないので、しっかり楽しみたいと思う。

司会:あまりにも出来立てで、キャストの皆さんもまだご覧になっていないとのこと。

司会:北京で撮ったとのことだが、日本で撮ることとの違いは?
監督:いっぱいある。撮ってる最中にいろいろ大変なことがあった。
   追いつめられると「やってられない」という気持ちもあった。
   でもよくよく考えてみると、日本で撮るのと同じかなと今は思う。

・・・・・

ストーリー・・・

 中国・北京郊外の芸術家村。
 売れない芸術家チャオピンは、
 ある画廊で真っ黒に塗りつぶされただけの不思議な絵画を目にする。
 その絵画には非常に高額な値がつけられ、
 しかも「SOLD OUT」となっていることに呆れてしまう。
 しかし、何故かチャオピンは「黒い四角」に心を奪われてしまう。
 
 そしてある日、チャオピンは空を飛んでいく「黒い四角」を発見し、追いかけて行く。
 厚みの無い「黒い四角」は荒れ地に降り、ただそこに立っている。
 
 チャオピンが覗き込んでいると、
 「黒い四角」から突然全裸の男性(中泉英雄さん)が出て来る。
 その男性は全く話さず、名前もどこから来たのかも分からない。
 男性は記憶を失っていたのだった。
 チャオピンはその男性に服を貸してやり、家に連れて帰る。
 そして、チャオピンはその男性にお金を渡し、町へ出て仕事を探す様に勧める・・・。
 チャオピンはその男性を「黒四角」と名付ける。
 
 突然「黒い四角」から出て来た男性は何者なのだろうか・・・。
 この「黒い四角」は何を意味するものなのだろうか・・・。

・・・・・

上映終了後に監督と出演者が登壇してのQ&A。

tiff2012011.jpg

Q1(司会):
 「黒い四角」という発想はどこから?   
A1(監督):
 この脚本は2~3年前に書いた。
 舞台になっている郊外の村によく遊びに行っていた。
 未知の土地に何の知識もなく行ったので、その感じとその中国の風景がSF的だった。

Q2(司会):
 SFから「2001年宇宙の旅」のモノリスという発想は短絡的過ぎ?
A2(監督):
 あの物体自体何でも良かった。例えばキティちゃんでも良かった。
 キティちゃんの中から黒四角が現れても良かった。
 そうすると、何でキティちゃんなんだと観客は気になるが・・・。
 あの黒い四角という印象的な象徴的なものは、物語とあまり関係性が強すぎてはという、
 その辺の微妙なバランスを考えた。

Q3(観客):
 後半のラブスーリーの切ない感じに感動した。
 前半はどういう展開の話になるのかさっぱり分からなかったが、
 後半のメインとなるラブストーリーとは直接関係無いような要素が多かった気がする。
 その狙いは?
A3(監督):
 関係無いことはないが、導入部分と途中からの展開と統一感は無いかもしれない。
 登場人物が少ない作品。メインの登場人物は4人だけ。
 チャオピンと黒四角の関係性も何でもない様な所も割と重要で、そこをきちんと描いてないと、
 後半の過去のシーンの深みも弱まる。
 観客もチャオピンと黒四角の出逢いの部分などを見ているからこそ、後半のシーンが生きて来る。

Q4(観客):
 基本的に恋愛映画。後半は何故日中戦争の軍人を選んだか?メッセージがあるのか?
 また、中国での公開予定は?
A4(監督):
 中国行ってから日中戦争について興味が出て来た。行く前から好きな小説はあった。
 ラブストーリーであるが、一番最初に考えたのは、死者についての映画にしてみようと思った。
 脚本を書いているうちに、亡霊と愛というものは同じだと思うようになった。
 中国公開はこのままでは無理なので、編集が必要。

Q5(司会):
 中泉さんの役は前半も後半も特殊な役だが、どのように役作りを行った?
A5(中泉):
 監督から連絡をもらって、主役だと言われた。何もしないでくれと言われた。
 主役は動かなくても主役だからと。それを考えながら、極力動かない様にした。

Q6(司会):
 鈴木さんは監督とはどのようなディスカッションをしたか?
A6(鈴木):
 特にこうしてほしいとかは無かった。
 自分の為に書いてくれたのではないかと思う位、とてもやりやすい役だった。
 考え過ぎない様にした。

Q7(観客):
 いろいろ伏線のある映画。亡霊と愛について話されたが、
 一番伝えたかったのは「人が消えても想いは消えない」ということか?
A7(監督):
 今のキャッチコピーが良かった。そういうことですねきっと。

Q8(観客):
 印象に残ったのは、どこかで会ったことがあるという感覚を強調されていたのと、
 だからと言って個人として同じ人はいないということ。
 中泉さんの演じた人が唯一現実の世界に残して行ったものが、似顔絵だったということ。
 そこに特別なメッセージがあったのか?
A8(監督):
 40年代の世界で渡せなかったものを渡しに来たという構図にもなっている。
 でもそれを強調して描くつもりは無かった。

・・・・・

切ないラブストーリー・・・。
美しくも悲しい物語である。
そして芸術的センスも感じさせる。

今後の劇場公開も非常に楽しみである。

観客賞の投票用紙も「大変良い」を付けさせてもらった。

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