第27回東京国際映画祭コンペティション、日本映画「紙の月」
今年の東京国際映画祭、
一本目はコンペティションに出品の日本映画
「紙の月」。

とにかく素晴らしい出来
映画
「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督、
その次の作品でも全く期待を裏切ることなく、我々観客を魅了してくれました
吉田監督らしい脚色、サイコーの出来!
観客賞の投票は勿論最高点を付けました♪

そして、期待通り
「観客賞」を受賞
さらに主演の宮沢りえさんが
「最優秀女優賞」を見事受賞
残念ながら東京グランプリは逃したものの2冠を見事
平凡な地味な主婦が、ある若い年下の男性に出逢ったことがきっかけで、
金銭感覚を失い、巨額横領事件を引き起こしてしまうというストーリー。
監督:吉田大八
プロデューサー:池田史嗣、石田聡子、明石直弓
原作:角田光代
脚本:早船歌江子
出演:宮沢りえ、池松壮亮、小林聡美、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司他
主演の宮沢りえさんの演技は言うまでもないが、
脇を固める小林聡美さんの存在感と演技力は絶賛モノ
職場である銀行での人間関係を深く描き、
主人公の人物描写を徐々に際立たせていく手法は素晴らしい。
説明が多過ぎない脚本がかえって分かり易く、心地良い。
繰り返される過去の回想シーンもしつこくなく、丁度良い。
腕時計のプレゼントのすれ違いなど、
宮沢りえさんと田辺誠一さんの演じる夫婦関係の描写も絶妙で上手な描写。
・・・・・
上映前に舞台挨拶。
登壇者は、左から池松壮亮さん、宮沢りえさん、吉田大八監督の3名。
印象に残ったコメント・・・。
司会: 本作は7年振りの主演作。どのように臨んだ?
宮沢: 脚本を見て、今まで自分が生きて来てモデルになるような人がいるものだが、
こういう人は初めてで演じられるか不安だった。
池松さんとの共演を通して、梨花という役が輪郭を帯びて来た。
司会: 宮沢さんとの共演はどうだった?
池松: 撮影期間は1ヶ月ちょっとで、りえさんの10%も解っていない。
でも、これだけ身も心も作品に・・・という人は初めて見た。
監督: 宮沢さんにやってもらうということで、この作品は始まった。
逃げる際に大きなモノに立ち向かっていく。しかし繊細なモノもある。
スケールの大きなモノととても繊細なモノ。それをフィルムに込めた作品。
・・・・・
上映後に映画祭恒例のQ&A。
登壇者は、吉田大八監督のみ。
司会: 自分で観てどうだった?
監督: 凄い緊張。これだけの大きなスクリーンで観たことがなかったので。
司会: 評判を呼んだ「桐島」の後を「紙の月」にしようと思ったのは何故?
監督: 「桐島」とは違うことをやりたいと思っていた。
「紙の月」の話をもらった時、原作を読んで、主人公の女性の逃げる姿が焼き付いて、
その逃げる姿が頭の中で膨らんでいった。それで作らないと・・・と思った。
観客: 監督自身、宮沢さんの役に共感?小林さんの役に共感?お金に対する価値観は?
監督: 共感の意味を最近よく考える。勿論登場人物に魂を込めるという意味では全員に共感。
どちらかというと、彼女達を見ていたいという気持ちで作っていた。
司会: 原作との違いは、小林聡美さんの存在で、
原作には出て来ないこの女性が欲しいという思いでキャラクターを作った?
監督: 小林さんは原作にはいなかった人物。
梨花という人間は観客の前で出来上がっていないといけなかった。
その中で隅より子(小林聡美)とか相川恵子(大島優子)というキャラが
出来上がっていった。
観客: 「桐島」は群像劇だった。時系列を入れ替えるという工夫をした作品。
「紙の月」では何を工夫した?
監督: 原作に出て来る、彼女の昔の知り合いが彼女を語る部分を全てなくして、
銀行の中での人間関係を膨らまして肉付けした。
ラストに向けてパワーを付けて行く脚色。
また、銀行の中での横領の仕方が分からなかった。
銀行のOBの人に聞いても教えてくれない。それがたいへんだった。
観客: 監督の作品は、女性にフォーカスしたものが多い。
空虚感を感じさせる女性を描き続けているテーマは?何を意識?
監督: よく指摘される。
空虚が真空まで行って、そこに何かを呼び込んで、大きなアクションを起こす。
現実と自分の考えとのギャップ。気が付くとそうなっていることが多い。
・・・・・
映画
「紙の月」、今週土曜日、11月15日に劇場公開予定です。
お勧め作品!!
みっきぃパパ
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一本目はコンペティションに出品の日本映画


とにかく素晴らしい出来

映画

その次の作品でも全く期待を裏切ることなく、我々観客を魅了してくれました

吉田監督らしい脚色、サイコーの出来!
観客賞の投票は勿論最高点を付けました♪

そして、期待通り


さらに主演の宮沢りえさんが


残念ながら東京グランプリは逃したものの2冠を見事

平凡な地味な主婦が、ある若い年下の男性に出逢ったことがきっかけで、
金銭感覚を失い、巨額横領事件を引き起こしてしまうというストーリー。
監督:吉田大八
プロデューサー:池田史嗣、石田聡子、明石直弓
原作:角田光代
脚本:早船歌江子
出演:宮沢りえ、池松壮亮、小林聡美、大島優子、田辺誠一、近藤芳正、石橋蓮司他
主演の宮沢りえさんの演技は言うまでもないが、
脇を固める小林聡美さんの存在感と演技力は絶賛モノ

職場である銀行での人間関係を深く描き、
主人公の人物描写を徐々に際立たせていく手法は素晴らしい。
説明が多過ぎない脚本がかえって分かり易く、心地良い。
繰り返される過去の回想シーンもしつこくなく、丁度良い。
腕時計のプレゼントのすれ違いなど、
宮沢りえさんと田辺誠一さんの演じる夫婦関係の描写も絶妙で上手な描写。
・・・・・
上映前に舞台挨拶。
登壇者は、左から池松壮亮さん、宮沢りえさん、吉田大八監督の3名。
印象に残ったコメント・・・。
司会: 本作は7年振りの主演作。どのように臨んだ?
宮沢: 脚本を見て、今まで自分が生きて来てモデルになるような人がいるものだが、
こういう人は初めてで演じられるか不安だった。
池松さんとの共演を通して、梨花という役が輪郭を帯びて来た。
司会: 宮沢さんとの共演はどうだった?
池松: 撮影期間は1ヶ月ちょっとで、りえさんの10%も解っていない。
でも、これだけ身も心も作品に・・・という人は初めて見た。
監督: 宮沢さんにやってもらうということで、この作品は始まった。
逃げる際に大きなモノに立ち向かっていく。しかし繊細なモノもある。
スケールの大きなモノととても繊細なモノ。それをフィルムに込めた作品。
・・・・・
上映後に映画祭恒例のQ&A。
登壇者は、吉田大八監督のみ。
司会: 自分で観てどうだった?
監督: 凄い緊張。これだけの大きなスクリーンで観たことがなかったので。
司会: 評判を呼んだ「桐島」の後を「紙の月」にしようと思ったのは何故?
監督: 「桐島」とは違うことをやりたいと思っていた。
「紙の月」の話をもらった時、原作を読んで、主人公の女性の逃げる姿が焼き付いて、
その逃げる姿が頭の中で膨らんでいった。それで作らないと・・・と思った。
観客: 監督自身、宮沢さんの役に共感?小林さんの役に共感?お金に対する価値観は?
監督: 共感の意味を最近よく考える。勿論登場人物に魂を込めるという意味では全員に共感。
どちらかというと、彼女達を見ていたいという気持ちで作っていた。
司会: 原作との違いは、小林聡美さんの存在で、
原作には出て来ないこの女性が欲しいという思いでキャラクターを作った?
監督: 小林さんは原作にはいなかった人物。
梨花という人間は観客の前で出来上がっていないといけなかった。
その中で隅より子(小林聡美)とか相川恵子(大島優子)というキャラが
出来上がっていった。
観客: 「桐島」は群像劇だった。時系列を入れ替えるという工夫をした作品。
「紙の月」では何を工夫した?
監督: 原作に出て来る、彼女の昔の知り合いが彼女を語る部分を全てなくして、
銀行の中での人間関係を膨らまして肉付けした。
ラストに向けてパワーを付けて行く脚色。
また、銀行の中での横領の仕方が分からなかった。
銀行のOBの人に聞いても教えてくれない。それがたいへんだった。
観客: 監督の作品は、女性にフォーカスしたものが多い。
空虚感を感じさせる女性を描き続けているテーマは?何を意識?
監督: よく指摘される。
空虚が真空まで行って、そこに何かを呼び込んで、大きなアクションを起こす。
現実と自分の考えとのギャップ。気が付くとそうなっていることが多い。
・・・・・
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