片渕須直監督のアニメ映画

「この世界の片隅に」、シネコンで鑑賞


映画

「この世界の片隅に」は、
2016年10月28日、第29回東京国際映画祭で、
特別招待作品としてワールド・プレミアで上映。
そして2016年11月12日より劇場公開。
キネマ旬報・2016年日本映画ベスト・テンで、見事第1位を獲得し、
非常に高い評価を受けた作品である。
戦前(昭和8年)~戦中~戦後にかけての広島県広島市、
そして呉市を舞台にしたアニメーション映画で、
柔らかでとても美しい絵が非常に印象的な作品である。
当時の呉市街や広島市街を忠実に再現した街並みの絵も素晴らしい。
「相生橋」と「広島県産業奨励館(現・原爆ドーム)」、「広島城」、
「中島本町(現・平和記念公園)」と「大正屋呉服店(現・レストハウス)」・・・。
また、昭和19年4月17日、
戦艦大和が呉港に入港した日の天候なども調べ上げられ、
その日が映画の中で再現され描かれている。
昭和8年から始まる呉市、広島市を舞台にした作品であるため、
歴史を知っている我々観客は、物語が進むにつれ、
登場人物達に起こるであろう悲劇を想像しながら観ることになるが、
柔らかい絵、主人公「すず」ののんびりした性格と話し方、
そして「戦争」そのものよりも日常生活を前面に出した演出とで、
主人公「すず」をはじめとする登場人物達の生き様に心を奪われる。
つまり、舞台は戦争前後の呉市と広島市ではあるが、戦争映画ではない。
音楽も素晴らしい作品。
特にオープニングテーマ

「悲しくてやりきれない」は、
鑑賞後もいつまでも耳に残る。
映画

「この世界の片隅に」・・・
監督: 片渕須直
脚本: 片渕須直
原作: こうの史代
音楽: コトリンゴ
キャスト: のん(北條すず)、細谷佳正(北條周作)、稲葉菜月(黒村晴美)、
尾身美詞(黒村径子)、小野大輔(水原哲)、潘めぐみ(浦野すみ)、
岩井七世(白木リン)他
製作国: 日本
製作年: 2016年
上映時間: 126分
ストーリー・・・
戦前の広島市江波にある海苔梳きの家で生まれ育った少女すず。
恐い兄と美人の妹・すみに挟まれたすずは、
優しくてのんびりした性格で、絵がとても上手な少女だった。
昭和19年2月、18歳になったすずは、突然の縁談の話により、
軍港の街・呉市の青年、北條周作の元に嫁ぐ。
寡黙だが優しい周作、実家に出入りする厳しい義姉・径子、
すずになつく径子の娘・晴美、優しい周作の両親・・・。
食料の配給が減って行く中、
なんとか一家の食事を工夫していくすず。
昭和20年3月、米軍の呉市への空襲は激しさを増すようになっていた。
そして、6月22日の空襲では・・・。
更に、8月6日、すずの故郷、広島市に新型爆弾が投下される・・・。
何から何まで非常に素晴らしく、何度でも繰り返し観たくなる作品。
2015年に訪れた広島市と呉市。
この作品を観て、また訪れたくなった・・・そんな作品である。
みっきぃパパ

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