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映画「悪人」(吉田修一さん原作、李相日さん監督作品)

昨日9月11日に公開になった映画「悪人」。
公開初日、ユナイテッドシネマ豊洲で観て来ました

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実は、9月1日に有楽町で開催された試写会で観る予定でしたが、
結局観に行けなかったので、昨日初めて観たというわけなのでした。

映画「悪人」、ヒジョーに良かったです

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公開直前に深津絵里さんがモントリオールで最優秀女優賞を受賞したという話題性も手伝ってか、
満席に近い混雑ぶり♪

原作は吉田修一さん。

吉田修一さんといえば、みっきぃパパ絶賛の映画「パレード」

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そして同じくみっきぃパパ絶賛の「女たちは二度遊ぶ」の原作者でもあります。

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「パレード」、「女たちは二度遊ぶ」は、いずれも名監督・行定勲さんによって映画化され、
素晴らしい映像作品として魅了させてもらいました。

そして、「悪人」は李相日(リ・サンイル)監督によって素晴らしい映像作品に。

リ・サンイルさんは在日コリアン三世。2006年公開の「フラガール」などを監督。
「フラガール」は、キネマ旬報ベストテン第1位に選出されるなど、大変高い評価を受けた作品です。

また、映画「悪人」の脚本は原作者の吉田修一さんと李相日監督が手掛けています。

出演は妻夫木聡さん、深津絵里さん、岡田将生さん、満島ひかりさん、樹木希林さん、柄本明さん、宮崎美子さん、光石研さん他。

まず樹木希林さんの演技力、存在感は素晴らしいの一言で、今さら論じるまでもないのですが、
主演の妻夫木聡さんの演技もかなり良かった
二枚目俳優の面影もないような体当たりの演技。
土木作業員・清水祐一役を、祐一の心に潜む影と繊細さを自然体で表現し、見事に演じ切っていました。
無機質な表情の演技、特に目の演技。プロの俳優さんですね。
深津絵里さんももちろん素晴らしかったのですが、
これから観る方は、深津さんのモントリオールでの受賞の影に隠れてしまわないよう
妻夫木さんの素晴らしい演技にも注意して観て頂きたい。

映画「愛のむきだし」、映画「川の底からこんにちは」などに出演した
満島ひかりさんもかなり良かったです。

柄本明さん、宮崎美子さん、光石研さんもGOODです

ストーリー・・・

 長崎県の漁村に暮らす土木作業員の清水祐一(妻夫木聡さん)は、
 幼少の頃母に捨てられ、祖父母に育てられた孤独な青年。趣味は「車」。
 
 祐一は、出会い系サイトで知り合った福岡の保険外交員の女性・石橋佳乃(満島ひかりさん)
 をあるきっかけから殺害してしまう。

 石橋佳乃殺害容疑は、佳乃と接触していた裕福な大学生・増尾圭吾(岡田将生さん)にかかるが、
 その間、祐一は出会い系サイトを通して別の女性・馬込光代(深津絵里さん)と出逢う。

 馬込光代は佐賀県内の紳士服店に勤めている。
 真面目に暮らし、しかし毎日単純な生活を繰り返し、心に空虚感を抱えていた。

 寂しい者同士、祐一と光代は惹かれあい、本気で愛するようになる。
 
 「もっと早く出会っていれば良かった・・・」
 祐一は光代に、自分が福岡の保険外交員殺害・死体遺棄事件の犯人だと告白する。
 祐一はやっと出逢うことのできた女性・光代に出逢った時は既に殺人犯となってしまっていた。
 
 自首しようとする祐一を止めたのは光代だった。
 
 そして祐一と光代は逃避行・・・。
 
 祐一の祖母・清水房枝(樹木希林さん)は、殺人犯の祖母として容赦無く世間からの批判の目にさらされる。
 
 殺害された佳乃の両親・石橋佳男(柄本明さん)、石橋里子(宮崎美子さん)は悲しみに沈む。
 同時に父・佳男は、祐一だけでなく大学生・増尾圭吾に対しても強い怒りを覚える。

 周囲を翻弄させた上の逃避行の末に2人がたどり着いた先は・・・?

・・・・・

この映画は、脚本の良さ、そしてその脚本を引き立てる役者の演技力が見モノです。
反対に役者の演技力が脚本を引き立てて、相乗効果を生んでいます。

また、映像美、音楽の良さ、独特で効果的なカット・・・全般に素晴らしい作品

車の中で祐一(妻夫木さん)がドアミラーで後方を見るシーンが何度か出てきます。
ガソリンスタンドで店員を、そして佐賀駅前で光代(深津さん)を。
ドアミラーに映るそれらの人物から祐一の横顔のアップへのカット。
独特な雰囲気が漂うカメラワーク、印象的でした。

イカの目のアップから回想シーンへとつながるカットも非常に独創的。

全般にカットが短くて、暗転した後シーンが変わる所が独特でしたが、
樹木希林さんのバス車内でのカットが非常に長かったりして、
映画全体では、シーンの移り変わりに要するカットの長さを観客が必要とする余韻の長さに比例させているようで、
テンポよく、且つ急ぎ過ぎない進行具合も非常に良かったです。

この映画は車の中の狭い空間でのシーンが非常に多い。
どしゃぶりの雨が降りしきる中での「安全な空間」としての車室内のドラマ、
そして「閉鎖的な空間」としての車室内のドラマ。
車から外に出た時の「解放感」というべきか、それとも「荒海への旅立ち」というべきか・・・。
「閉鎖的な空間」と捉えれば、清水祐一(妻夫木さん)の心の闇と対比していると理解できます。
祐一が雨に打たれながら、車に残った光代(深津さん)を見つめるシーン、特に印象的でした。
また映画の終わり近く、光代がタクシーに戻るシーンは、「安全な空間」へ避難したのではないかともとれます。

最後の清水祐一(妻夫木さん)の馬込光代(深津絵里さん)に対する行動。
なぜあんなことをしようとしたのか・・・?
いろいろ理解はできますが、結局は祐一の光代への深い愛からの行動だったのでしょう。

映画は余韻を残したままエンドロールへ。

結局、誰が本当の「悪人」なのか?

もちろん人を殺害した祐一の行為は「悪」であり、どんなことがあっても正当化されることはできない。
美化されるべきでもない。

日常生活において誰の心にも潜む「善」と「悪」とが、この作品でクローズアップされています。
ぞっとさせられてしまう。

殺害された佳乃の父・石橋佳男(柄本明さん)のセリフがたいへん印象的でした。
以下、映画のチラシから引用させていただきます。

akunin.jpg

 あんた、大切な人はおるね?
 
 その人の幸せな様子を思うだけで、
 自分までうれしくなってくるような人は。
 
 今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎる。
 自分には失うものがないち思い込んで、
 それで強くなった気になっとう。
 だけんやろ、自分が余裕のある人間て思いくさって、
 失ったり、欲しがったりする人間を、
 馬鹿にした目で眺めとう。
 
 そうじゃないとよ。
 それじゃ人間は駄目とよ。

・・・とても深いセリフだと思いませんか。

映画「悪人」、お勧め映画です

みっきぃパパ

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

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非公開コメント

No title

おおおお。
この映画は前から気になっていたのですが~
みっきぃパパさんのブログを読んで、こりゃ観なきゃ!!!
と思いました♪
ワンコ留守番は可哀想だけど><
近々観に行けたら良いなー☆

相変らず素晴らしき情報、感謝です♪

No title

こんつわ~♪
パパさんは今頃何を観てるんだろ?と
みなで話題にしておりました(笑
ぜったいマニアックなのだぜ!と
口を揃えて言っておりましたよ(笑
「悪人」でしたか~★
深津さんの受賞で
話題の1作になりましたねー!
受賞の様子は、すごく素敵でしたぁ♪

返信-麻樹さん

超長文ブログ、読んでもらえたらしい♪

是非観に行ってみて下さい♪
脚本、音楽、演技、映像・・・全て良かったですv-352

返信-りくママさん

が~ん。ばれていたらしい・・・。
皆が1階にいる間、みっきぃパパは3階の映画館にこもっていたらしい♪
しかも2本観ていたりして・・・v-532

No title

みっきぃパパさんこんにちは♪
お久しぶりです。
私映画好きなんですけど観に行く時間があまりないので絶対観たいと思う映画しかいかないのですが。
「悪人」気になっていたのでみっきぃパパさんは絶対観てるなと思ってチェックしにきました。
観に行こうと決めました!
さていつ行くかだな・・・

返信-claraさん

「悪人」は興行ランキングでもまだまだ上位に入っていますので、
しばらくは上映が続きそうですね♪
是非観に行って下さいね~v-291
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プロフィール

みっきぃパパ

Author:みっきぃパパ
家族:みっきぃママ、みっきぃ(長男)、娘(長女)
職業:外資系エンジニア
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キーワード:旅行、ゴルフ、映画、ラーメン、ミスチル、シンディ・ローパー

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